4月に入会し、関先生の二回の公開レッスンの二回目を受講という幸運な機会に恵まれました。今まで受けてきたレッスンは歌い手の歌唱中心がほとんどでしたが、この会ではピアニストの方へのご指導も聞くことができ、アンサンブルをしていく上での大切なことを多く学ばせていただきました。
関先生のレッスンは日本歌曲の演奏で先生が細心の注意を払われていることを、楽しい話術で会場中笑いに包まれながら惜し気もなく、妥協なく教えていただきました。
その一部をご紹介しますと、
「あまり知られていない歌曲を歌う時、耳慣れない歌詞が多いが、聴衆に単語をきちんと分かるように投げかけて、あれは何と言ったのかしら、ではなく、あれは何という言葉かしらと思っていただけることが大切。小さなデリケートな音で出る時、ピアノを弾いた後に出るか、ピアノよりちょっと前に出るか等の工夫をする。」「どうしたら哭いている感じがするか、実際に哭く時は横隔膜が揺れる。呼吸の仕方、声のだし方を工夫しないと伝わっていかない。音色を使い分ける。」等でした。
平井康三郎作曲「大和路」は初めて歌う曲でしたが、三年間暮らした奈良を懐かしく思い出しながら、どう表現したら良いかを考えさせられました。
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