今回の公開レッスンは、声楽の面からはもちろんですがピアニストにとって非常に貴重な体験をすることが出来ました。多くの箇所を、先生自らピアノを弾いて説明して下さり、その音色、響きの素晴らしさ、フレージングにすっかり魅了されてしまいました。一音鳴らしただけで、フランス歌曲の香りがするその秘密が探りたいです。では、レッスンの中で大切と感じたことを挙げてみます。
「1」 歌は、”詩を語る”ということが大切。まず音楽を離れて語る ということを良く考え
る。詩をどう語る で、フレーズの表現の仕方が変わってくる。
「2」 一つ一つの言葉のイメージを持つこと。どうしゃべるか?
「3」 今、演奏しているフレーズのみをあれこれどうするかというのではなく、曲全体の
構成、流れを考えたうえで演奏してゆく。いつも先のことを考える。(木を見て森を見ず
になってしまわない。)
「4」 個々の作曲家にはお得意の音型がある。Ravel: 4度 Debussy: 2度
「5」 Chaussonは息の長いメロデイーラインが多い。フレーズを途切れさせない。
細かいところに目を配りつつ、常に大きなビジョンを失わないよう勉強することが大切だと感じました。歌曲の奥深さと魅力を再認識したレッスンでした。ありがとうございました。
(大野 美和)
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