5月30日の受講者より
津田理子先生による「歌曲の三つの異なった時代によるピアノの役割の違い」を受講させていただきました。
時代感、様式感を出すということは私の中での大きな課題でしたが、先生の的確なご指導により、1台のピアノがさまざまな音色を奏でていくことを目の前で体感することが出来ました。
私自身はモーツァルトを弾かせていただきました。どうしてもロマンティックになり過ぎてしまうのが私のクセなのですが、「とつとつと進んでいく」という意識、ペダルが濁らないようにすること、複数の音を1つの和音としてとらえること、ゼクエンツを意識することなどにより、「音の嵩が増さないように」「歌のパートが良く聞こえる音量に」なり、テンポで弾きながらも機械的ではなく、充分に歌えるようになりました。また弾きにくいところなども、左手と右手がバラバラになるのではなくバランスを取りながら一体となって弾くことで、ずっと弾きやすくなりました。指使いのアドバイスもいただきました。
先生の無理のない楽々としたテクニックは、本当に憧れるばかりですが、非常に理論的に冷静に音楽の全体像を捉えるということが、まず大切なのだということも良く分かりました。 (三枝美佐)
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