9月10日例会の受講者より
武田正雄先生の講座を受講させて頂きました。
ドビュッシーほどフランス的な音楽家はいなかった。ではフランス的とはどういう事なのか? そんな事を交えて進めていきましょうと始まりました。
「ドビュッシーに魅せられた日本人」という本もご紹介下さり、日本にどうやってフランス音楽が入ってきたかを少しお話下さいました。又「イタリア人の心の中に大なり小なりヴェルディがいるように、フランス人の心の中には大なり小なりマスネーがいるものだ」とプーランクがインタビューに答えているように、ドビュッシーの根底にもマスネーがある。など興味深いお話を沢山して下さいました。
その後のレッスンはまず「そはやるせなき」を聴いていただきました。一曲目にゆっくりとした曲を持ってくるのはとても難しいことですがとおっしゃり、ゆっくりにとらわれて重くならないようにと教えていただきました。
フランスの歌というのは、まず第一に流れること。ドビュシーもまずスラーが優先で歌うこと。前奏も水が流れるように進んで、その上にゆったり準備したブレスで歌が入っていく事と、最初の一段目だけでも沢山のことを教えて頂きました。
二曲を通してテヌート、スラー、タイとどう扱ってよいかわからなかった楽譜の細かい部分をここに書ききれない程教えて頂きました。
(仲山みどり) |