5月14日の例会の受講者より
今回はじめてアーベル先生のドイツ歌曲のレッスンを受講させていただきました。 受講者の声種もバリトン、ソプラノ、テノールと声質がわかれ、バラエティーに富んだ内容となりました。
レッスンでは、主にフレーズの処理、発音、声を響かせる空間について、細やかなご指導をいただきました。中でも印象的だったのが、ブレスのタイミングや子音の響かせ方を変えただけで、詩の表現に説得力と奥行きが増したことです。
歌う言語に精通することだけでなく、詩の世界観と作曲家の作風を表現するツールとして、“息遣い”がとても大切であることを示していただきました。
また、人間だけが持っている“詩を歌うという能力”に対し、大きな愛情をお持ちのアーベル先生の歌声は、御年80歳とは思えない瑞々しい音色で、そのお声を聞かせて頂けただけでも大変貴重な体験となりました。
(小此木 里佳)
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