3月15日の例会の受講者より
作曲家の前田佳世子先生を講師にお迎えして、先生の作品の演奏のアドバイスをしていただきました。
私は寺山修司の詩の「ガーネット」をみていただきましたが、この曲は先生が一番お好きな曲だけれど、一番難しい曲だそうです。
転調が多いので音程が取りにくかったのですが、伴奏の和音の中の歌と同じ音を確実に一音一音とって繋いでいけば音程が決まるとか、一つのフレーズの感情をそこから入れるのではなく、その前に次の気持ちになっていなければいけない。また、前奏から歌に入るところは、ピアノと歌が滑らかに繋がるように、歌の直前にブレスをするのではなく、1小節前くらいからゆっくりブレスをして入ると自然に入れるとか、大変良いアドバイスをいただきました。
また、「赤い小さなガーネットの指輪」という詩のところがこの歌の中で一番大事なところで、「小さな」をもう一度繰り返してるのは、貧しくて本当に小さな指輪しか買えなかったけれど、それが素晴らしい思い出の指輪だと受け取った二人の清々しさを表しているので、「小さな」を大切に歌わなくてはと課題をたくさん示されました。
前田先生の飾らない率直なお人柄のお蔭で、緊張も解けて楽しい例会でした。
(広川法子)
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