1924年東京に生まれる。父は作曲家でオルガニストの大中寅二。東京音楽学校(現東京芸大)作曲科卒業。歌曲、合唱曲の作曲を始める。中田喜直氏ら5人で結成した「ろばの会」では2000年の解散まで45年間、こどものための音楽の創作と発展に尽くし、「いぬのおまわりさん」「サッちゃん」を始め多くのこどものうたを世に送り出した。また、自作品のみを演奏する「コールMeg」を1957年から主宰。30年間東京で活動しながら、北海道から九州までの各地で次々に作品を発表演奏。ユニークな合唱団として名声を博した。1958年、1961年に、文化庁芸術祭賞を受賞。歌曲の分野では1961年に「第1回歌曲の夕べ」を開催。以来、畑中良輔、立川澄人、中澤 桂、平野忠彦、友竹正則、島田祐子、水野賢治、田中 純、小泉恵子、北原聖子、岩田和憲各氏らの協力を得て、精力的に作品を発表。現在に至るまで数多くの演奏会を重ねている。日本歌曲史にその名を刻む「しぐれに寄する叙情」「淡月梨花の歌」などに代表される叙情的な作品から、恋の機微を巧みに歌いあげる歌曲集「恋の命日」など愛にまつわる一連の作品、ユーモアやウイットにあふれた「昼下がりのジョージ」や歌曲集「はにかみ・はぎしり」など、その作風は広く、旋律の美しさ、詩の言葉への深い共鳴、軽妙な洒脱さで、人の心を捉えて離さない。1989年紫綬褒章受賞。2004年童謡文化賞受賞。合唱曲でも受賞多数。
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