6月26日の参加者より
永島先生の講座は、受講生だけでなく、聴講生も実際に発音するなどの参加型で、体感を伴うものでした。ディクションにおいて、今回初めて意識させられたのは子音と母音の関係です。日本語は子音に必ず母音を伴いますが、ドイツ語は子音5個でようやく母音という単語もあります。例えば、braustという単語を、b[u]raustと日本人は発音する傾向があるとのご指摘でした。そして、残響の多い建物で歌われる歌曲等において「美しい声」でなく「響きのある声」が大切で求められること、海外から音があふれている日本に戻ってきた時の違和感がいつの間にかなくなっている恐ろしさなど、身の回りのことから、音・発声・言葉の細部にまで踏み込んだアプローチでお話を伺えました。今回、先生の音楽に対する真摯で熱い情熱、また、お人柄を通して、普段なかなか知ることのできない声楽の奥深い世界を知ることができ、ますますその魅力に取りつかれました。この経験を今後に生かせるよう、こつこつと精進してまいりたいと思っております。ありがとうございました。
(桝田朋子)
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