10月13日の例会の受講者より
10月例会はメゾソプラノの寺谷千枝子氏を講師にお迎えし、ドイツ歌曲全般をテーマに3組のペアが受講しました。
それぞれのペアがブラームス、ワーグナー、ヴォルフと充実したプログラムを用意し、ドイツでの演奏経験豊富な先生の生きたドイツ語の発音や発声、歌曲の表現をご指導いただきました。
私は「ヴェーゼンドンク歌曲集」より“Im Treibhaus”と“Schmerzen”をレッスンしていただいたのですが、それまで感じていたフレーズや高音への不自由さが、先生のご指導の中で緩和されました。また印象的だったのは、詩中の単語に対する先生のアプローチの方法でした。目線の高さの表現やフレーズの作り方により、叙情的で難易度の高い作品に、重さや色彩が与えられ、作品が立体化していくことを感じました。
同じ声種ということもあり、レッスンの各所で実際に歌って下さる先生の声を通して目指すべきものが明確になり、短い時間でしたが大変有意義な収穫を得ることができました。
寺谷先生の温かく熱心なレッスンの成果を、今回取り組んだ2曲に限らず、様々な作品に生かせるよう精進したいと思います。
(片野田名帆子)
|